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日本文化、第19回ブックフェアで大好評

                                                        平成27年7月9日

5月29日から6月7日にかけてベレン市の「ハンガー」コンベンションセンターで開催された第19回汎アマゾニカブックフェアにおいて、様々な日ブラジル外交関係樹立120周年記念事業が行われた。「日本」をテーマ国とした本年のブックフェアでは29日の開会から10日間、本行事のため本邦から当地を訪れた武家茶道グループ一行や邦楽グループ、地元の日系グループなどによる和太鼓、よさこいソーラン、盆踊り、習字、琴や武道などが計約40万人と推測される同イベント来場者に対して紹介された。
29日、ハンガーの2階講堂の開会式で和太鼓グループ「鼓ドン」の演奏と「民謡グループ」による日本舞踊が披露されている間、1階の日本ブースでは、そこに造られた畳の舞台で、日本から到着した武家茶道グループ「石州流伊佐派」によるお茶のデモンストレーションが行われ、大勢の観客の関心を集めていた。翌日30,31日と続けて行われた茶道デモンストレーションには、ジャテーネ州知事も足を運び、畳に正座してお茶を味わった。

そのほか、ブックフェアの最終日まで、日本人形などが展示され、赤や白の提灯でにぎやかに飾られた日本ブースでは、毎日いろいろな日本文化デモンストレーションが行われ、その横では本年のミス日系コンテスト入賞者のミス達が鮮やかな着物姿で大勢の来場者から写真撮影の依頼をうけるなどで大いに賑った。同期間中、国際交流基金と共催にて、同会場内でクリエーション・アニメ巡回紹介を実施した。さらに、日本ブラジルプロジェクトの展示会も開催した。
 
 

講習会などを通じた日本文化普及

 
本年の第19回ブックフェアを訪れた観客は、日本文化デモンストレーションを鑑賞するだけではなく、5月31日~7月6日の期間に催された折り紙や和太鼓、習字、そろばん、盆踊り、雛人形の作成、漫画・アニメなど様々な講習会を通じて、日本の伝統的文化や現代文化を体験することができた。更に武家茶道グループ「石州流伊佐派」によるお茶のデモンストレーションがトメアスー市に於いて行われました。 また、日本や日本移住の歴史などについてもっと詳しく知りたいと思った方々の為に、ブースの一角で「アマゾン移住80周年」や「日本のジェイチーニョブラジレイロ」などの書籍が販売された。また、当地アマゾニア日伯援護協会の厚生ホームも日系社会の福祉事業の広報を行った。
 
 

日伯修好120周年記念式典

 
5月30日(土)午前10時、パラー州ベレン市、ハンガーコンベンションセンター内ダルシジオ・ジュランジー講堂で日ブラジル外交関係樹立120周年記念式典が、パラー州ジャテネ知事、在ブラジル梅田大使、パラー州議会ミランダ議長、ベレン市コウチニョ市長、州文化局シャヴェス局長及び日系社会代表者、日本・日系企業関係者など約150人の参加のもとに盛大に取り行われた。
和太鼓の響きではじまった記念式典は、開会の辞、日本・ブラジル両国国歌斉唱後、日伯関係への賛辞を述べた要人達の挨拶に続き、新井範明氏に対する日本政府の春の叙勲伝達式、汎アマゾニア日伯協会からジャテーネ州知事に対する日伯功労賞の贈呈、パラー州政府より当地の発展に貢献した日系団体及び企業の計14団体に対する勲章授与式が行われ、州知事の挨拶で締めくくられた。式典後、鏡開きと日本舞踊、よさこいソーラン、カリンボーなどの日伯両国の文化アトラクションが披露され、親睦カクテル会で終了した。
 
 

「日伯修好条約120周年」セミナー

 
5月30日(土)、15時30分、パラー州ベレン市ハンガーコンベンションセンターで開催された第19回汎アマゾニカブックフェアの一環である文学セミナーにおいて、「日本ブラジル修好通商航海条約締結120周年」に関する在ベレン領事事務所小林所長による講演が行われた。所長は条約締結前の日伯両国の19世紀末の歴史的背景や、条約の署名に至った各国の立場や理由などを説明し、同条約締結の結果として開始した両国間の移住、現在に至っている友好関係、経済協力、学術や経済、文化と様々な交流のありかたについて講演した。セミナーには一般市民、学生や日系社会代表者、日伯研究家などが出席した。
 

邦楽グループ「結」ベレンで公演

 

6月6日(日)、汎アマゾニカブックフェアの最終日、琴や尺八と津軽三味線、いずれも純粋な邦楽伝統楽器により奏でられた「ブラジレイリーニョ」と「チコチコノフバー」、生粋のブラジル音楽をもってベレンにおける邦楽グループ「結」の公演が大喝采を浴びながら終了した。来場者約350人の集まるハンガー内ダウシジオ・ジュランジー講堂で開催された国際交流基金主催事業の巡回公演「結」は、ベレンをこの度初めて訪れ、宮城道夫の「春の海」や、民謡「津軽じょんがら節」、唱歌「うさぎ」、古謡「鹿之遠音」、本人たちの作曲したロックリズムの曲等バラエティーに富んだレパートリーを演奏し一曲が終わるごとに観客の熱い拍手を受け、ブックフェアにおける日ブラジル外交樹立120周年記念事業の最終プログラムを成功で締めくくった。

公演の前日、結の三人メンバーはなわちえ(津軽三味線)、柿木原こう(琴)と辻本好美(尺八)は約60名のグループに対し、邦楽楽器のワークショップを行い、各楽器の音や特徴について説明を行った後、参加者達からの様々に質問に答え、日本文化への理解を深めた。

 
 

「ミスかわいいパラー」コンクール

 
6月4日、当地パラー州在住のアニメや漫画、コスプレーなどのファン等が、「ミスかわいいパラー」コンクールのためハンガーコンベンションセンター内ベネヂットヌネス講堂の約800席を占めた。同コンクールは、アニマゾン文化協会、ベレン・ロリータ協会、日ブラジル外交樹立120周年記念事業実行委員会の共催、パラー州文化局と在ベレン領事事務所の後援のもとに、当地で始めて実施されたものである。
パラー州内におけるロリータ・モードの普及を目的とした衣装、装飾ビジュアルなどの健康的な競い合いの場である本イベントでは、各候補者が舞台でロリータ風衣装パーフォマンスを発表した。その結果、マイアラ・ドゥアルテさんが1位で優勝、ベレン・サンパウロ間往復航空券の賞品を獲得した。また、2位のヴァネッサ・アタイデさんにはターブレット1台、3位のパトリシア・アタイデさんは300レアルの賞金が贈られた。